今日のタイトル

『青空の果て』-奥田美和子-


保健室の窓からは青空しか見えなかった
この青空の果てにあるのは 絶望だけ
白い鉄パイプのベッド 校庭に響くはしゃぎ声
白い枕に 顔を埋めて泣きつづけた


ほんとうは息を止めてしまいたかった
わたしの居場所 どこにもなかったから
あなたに あなたに出逢うまでは


青空の果てまで 手を離さないで
いっしょに眠って 眠ってくれますか?
あの空の下に 置き去りにしてる 16のわたし


青空の果てまで 手を離さないで
いっしょに屋上に のぼってくれますか?
あの空の下に 置き去りにしてる 制服のわたし
今読んでる爆音列島という漫画があります。
暴力の世界に引き込まれていく少年のお話。
学校とか普通とか、そういうものをツマラナイと思う心。


うーん。
そういう子たちの一部とはちょこっとだけ関わったことがあって
そういう子たちと話すとすごい良いやつだったりすることにびっくりしました。
でも、その子たちが実際にやってきた経歴を見るとやっぱりギャップに驚きます。
一般的に普通に居る私は、そういう暴力とかに惹かれる心が基本的にはワカラナイ。
理解しようとすることは出来るけれど。
でも、なんだか彼、彼女達はいつでも寂しそうだったことは覚えています。


自分には無い、そういう部分に惹かれる部分もあります。
でも、仮に子ども達の立場に置かれたとして
実際にそういう行動を取るのか、といわれるとちょっとわからない。
子どもの攻撃性や不適応を研究テーマに決めたのはそういう自分の中の矛盾もあったのかも知れません。


子ども達が悪いとかおかしいとか、じゃないと私は思うんだよね。
あいつ達がどうしてそういう行動を取るのか、わからないけど
でも、少なくとも私と話したあの子たちはすごく「普通」の良い少年・少女でした。
って言ったら「普通って何だよ」って怒られそうだけど(笑


子ども達が何を寂しく思い、何を悲しく感じているのか。
何が子ども達を暴力に引き込むのか。
そういうことをずっと考えています。


奥田美和子は良いよ(笑
高橋ツトムの描く世界と、この人の曲は良くあいます。
なんだろう、退廃的で、暴力的で
でも、すごく繊細で綺麗な世界。
なんだか子どもの心の様です。